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2018.06.22
  • 事例

客席数を12席増やしても ホールスタッフは3人減! 月20万円の人件費削減に!

株式会社アトム様(愛知) かつ時 稲沢店

#セルフオーダー #タッチパネル #DX #レストラン

 東海、北陸、甲信で直営13店、フランチャイズ3店の計16店を展開するとんかつレストラン『とんかつ かつ時』。キャベツ、ご飯、みそ汁がおかわり自由のスタイルでお客さま満足度を高め、常連客を多く獲得する。同ブランドがセルフオーダーシステム「メニウくん」を導入した狙いは、人手不足と高騰する人件費対策。実際に導入後の効果について、㈱アトム中京営業本部、かつ時事業部長の小島 昇氏に聞いた。

 メニュー数約30品と豊富なバリエーションのとんかつメニューで、とんかつチェーン店との差別化を図る『とんかつ かつ時』。おかわり自由のご飯は白飯と麦飯、みそ汁はアサリ汁と豚汁から選べるのも特徴だ。主要立地はロードサイドで、愛知県の稲沢店ではランチで年配客8割を吸収、週末は家族連れが多く来店し、老若男女に親しまれている。

かつ時 店舗外観画像

呼び鈴回数激減でストレス軽減

 経営母体の㈱アトムでは、系列の焼肉店や居酒屋などで「メニウくん」を導入してきたが、追加注文の少ないレストラン業態での導入は行なって来なかった。


 一方で「昨今の人手不足とそれに伴う人件費高騰により、1日の稼働人数を減らしたいと、セルフオーダーシステムを導入しました」と、かつ時事業部長の小島 昇氏。
 

 まずは2015年にリニューアルオープンした、岐阜県の大垣西インター店で、2017年5月より試験導入。お客さまアンケートの結果では「落ち着いて食べられるようになった」「おかわりの提供時間が早くなった」などの声が上がった。これを受け同年6月より稲沢店、長野・豊科店とリニューアル店で順次導入。2018年4月からは既存店3店でも導入を開始している。

 
 おかわり自由のキャベツ、ご飯、みそ汁の注文数は1人あたり平均1・4杯。お客さまは都度、卓上の呼び鈴でスタッフを呼び出すため、ピークタイムの1時間だけで、なんと60回もの呼び鈴が店内に響いていたという。これが「メニウくん」導入後は1時間あたり3回まで減ったことで、落ち着いた空間提案ができるようになった。


 またスタッフがテーブルに行く回数も導入前は1卓あたり8回だったが、導入後は5回に低減。スタッフも余裕を持ったサービスができるように改善された。

かつ時 店舗内観画像

お冷やの提供忘れを防止

 2017年6月にリニューアルオープンした稲沢店は、ホールにお冷やを置く場所を設置していたが、このスペースを客席に転換。客席数を72席から84席まで拡大した。


 「以前はお冷やをすぐに出せるよう、ホールに置いていましたが、出し忘れてしまうことも。しかし『MIS装置』でチェックインを押すと、デシャップのプリンターから卓番号と人数の伝票が出るようにしたことで、提供忘れがなくなりました」。
 

 「MIS装置」とはレジや受付で店舗全体の空席、バッシング状況などを把握できるシステム。これまでは席案内専任のスタッフを1人常駐させる必要があったが、ひと目で空席がわかる「MIS装置」の導入により、近くにいるスタッフが席案内でき、ホール作業人員の確保につながった。

MIS装置 イメージ画像

提供時間 91 秒が 43 秒に短縮!

 「メニウくん」導入により、人員削減にも大きく貢献。以前は呼び鈴に対応するために必要な人員として、最低7人のホールスタッフが必要だったが、オーダーテイク作業がなくなったことで、4人でも回せるように。また、おかわりの盛りつけはホールスタッフが行なうため作業負担が大きく、提供遅れにもつながることもあったという。


 「ピーク時には盛りつける人がいない、盛りつけても提供できる人がいないなどで、提供時間は平均91秒。これが『メニウくん』導入により43秒と短縮され、お客さまの満足度アップにつながりました」。現在は盛りつけ専任のスタッフを1人配備しているため、実質3人で82席を回せている計算だ。


 「人件費は、月間約20万円の削減を実現しています。客単価やおかわりの出数に変化はありませんが、卓上でテイクアウト注文もできるため、テイクアウトの売上比率は導入前と比べ10%増という結果が出ています」。「メニウくん」導入と客席数拡大により、売上げ昨対比は120%まで伸張。「『メニウくん』の導入による利益率確保で、今後の出店につなげたい」と小島氏は語った。

かつ時 店舗内観画像

 

※ 掲載情報は取材時の情報です。

 

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