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2017.09.07
  • 事例

業態転換と「メニウくん」採用を同時に着手したことで客数20%増、総労働時間20%減!

虎コーポレーション株式会社様(宮崎) 炙り寿司虎 本郷本店

#セルフオーダー #タッチパネル #DX #回転寿司

宮崎・串間で1953年に創業した『寿司虎』。現在は中村正剛氏・臣吾氏の兄弟が継ぎ、虎コーポレーション㈱としてグルメ回転寿司『寿司虎』の展開や、寿司文化の世界発信を目的としたカナダ・バンクーバーへの出店など、時代に即した事業展開を進めてきた。そのなかで2016年には初めてセルフオーダーシステム「メニウくん」を導入。その狙いと効果について、代表取締役社長の中村臣吾氏に話を聞いた。

宮崎・串間で1953年に創業した『寿司虎』。現在は中村正剛氏・臣吾氏の兄弟が継ぎ、虎コーポレーション㈱としてグルメ回転寿司『寿司虎』の展開や、寿司文化の世界発信を目的としたカナダ・バンクーバーへの出店など、時代に即した事業展開を進めてきた。そのなかで2016年には初めてセルフオーダーシステム「メニウくん」を導入。その狙いと効果について、代表取締役社長の中村臣吾氏に話を聞いた。

炙り寿司虎 店舗外観画像

1953年、宮崎・串間で創業した老舗寿司店『寿司虎』。3代目となる中村正剛氏が代表取締役に就任した98年より、高単価寿司店とチェーン系回転寿司店の間を狙ったグルメ回転寿司『寿司虎』の展開に乗り出した。現在は宮崎を中心に、熊本、鹿児島で回転寿司6店、和食店とファミリーダイニングの計8店の国内展開に加え、カナダにも4店舗を構える、宮崎発のグローバル外食企業だ。

同社が近年力を注いでいるのが、テクノロジーの導入。その第一フェーズとしてセルフオーダーシステム「メニウくん」を採用した『炙り寿司虎 本郷本店』を、16年6月にリニューアルオープンした。リニューアルに際しては、店舗レイアウトの改装だけでなく商品価格も変更。従来のクオリティをそのままに皿単価を約20%落とし、よりカジュアルなグルメ回転寿司へと業態転換した。

「これまで40~50代が主客層でしたが、これからは100円回転寿司で育ってきた20~30代の次世代にも目を向けようと、より気軽に利用してもらえる店を考えました」と、代表取締役社長の中村臣吾氏はその狙いを話す。

一方で単価を落としたことにより、利益確保のためには少人化が必要と「メニウくん」の導入に踏み切ったかたちだ。

炙り寿司虎 店舗内観画像

握り場の縮小で席数増

メニウくん」を選んだのは、店内販促の役割も担えると考えたため。売りたい商品を打ち出せるフリーレイアウトのメニュー画面や、美味しく見える画質のよさなどが決め手となったという。


『炙り寿司虎 本郷本店』の店内はファミリー客を意識し、ボックス席を6卓から19卓まで増設。また従来は回転レーン内に職人が立つ握り場を設けていたが、「メニウくん」を導入する際には握り場を縮小、店内端の一ヵ所に集約できたことで、客席数を64席から109席まで増やすことができた。


「セルフオーダーシステムは職人に直接声かけせずともオーダーができる利便性がある一方で、当店ではきちんと職人が握っているということを示したいとの想いで、握り場をなくすことはしませんでした。実際に目の前で握って欲しいとの声もあるため、今後『メニウくん』を導入する際は職人の見せ場をうまく活かせる造りを考えています」(中村氏)。

前述したように皿単価を下げたことにより客単価は300円減となったが、客席数が増えたことで客数はリニューアル前より20%まで伸張。確実な売上げ増につながった。

メニュー画面 イメージ画像

総労働時間約20%減に結実

「こうしたテクノロジー導入の目的の一つは、生産性の向上です。実際に『メニウくん』導入により、オーダーがスムーズになったことで人時売上高の向上が見られました」と中村氏。


一方で客席数が増えたため、ホールスタッフはピーク時で5~6人と、リニューアル前とは変わらないが、オーダーテイクや集計などの作業負担軽減により総労働時間の15~20%減を実現している。


「会社は未来に向けた人づくりの場であり、虎コーポレーションは最高の人の集団であると考えています。そのためテクノロジーの導入は人員削減のためという経営メリットを優先するものでなく、あくまでソフト=人を活かすためのもの。お客さまへご提供する価値を下げず、一部作業を機械化することで、従業員の負担軽減や労働環境の改善を図り、それをサービスに転化することでお客さま満足度向上に結びつくと思っています」と中村氏は話した。

手書きPOP 画像

「メニウくん」で店員を呼ぶ方法を示した手書きポップ。こうしたちょっとした工夫が、お客さまとスタッフの距離を縮めている。

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